夏の季節になると日焼けや汗疹などの皮膚トラブルがつきものですが、 強い日差し、高い温度と湿度、室内の冷房など、夏の季節は様々な皮膚トラブルの原因に溢れています。これらのことから、「何に気をつけたらいいのか」注意するためにも、夏に気をつけたい蕁麻疹(じんましん)を紹介致します。
汗をかくと発症する「コリン性:コリン性蕁麻疹」
これは「運動など体を動かした際の発汗」や「入浴や気温などで体が温まった際の発汗」または「ストレスや不安などの心因性による発汗」など汗をかくことで発症するものをいいます。 あの可愛いゆうこりんが来た星こりん星で発症した蕁麻疹・・ではありませんのであしからず・・。
汗で刺激された肥満細胞からヒスタミンが分泌されることで、小さい膨疹(ぼうしん:赤く肌表面が盛り上がったようなミミズ腫れ状態なもの)が多発して発症します。
重症化した場合だと小さい膨疹(ぼうしん)が融合して大きな膨疹になることもありますが、通常の膨疹なら処置をせずに放置しても20~30分以内で消えてしまうため、特に心配する必要はありません。
また、膨疹を冷却をすると速く症状が治まります。
ちなみにコリン性は主に若年層に発症することが多い蕁麻疹で、16~35歳の間で11.2%の方が発症するという報告もあります。
また、入浴後の乳幼児にも見られる症状であり、特に発症率が高いのがアトピー性皮膚炎を患っている乳幼児になるため、注意が必要です。
皮膚が温まると発症する「温熱性蕁麻疹」
これはon: underline;”>皮膚表面の温度が上がることで発症するものの一種で、温度変化によって血管が集中している腿や、乾燥しがちな肘、膝周辺にヒスタミンが集中的に分泌され、痒みを伴った膨疹が出来ます。
特に冷房の効いた室内から外の暑い空間に出る際や入浴の際など、皮膚表面の温度が急激に上がることで発症しやすいといえます。
症状としては皮膚表面にピリピリとした刺激が生じ、皮膚表面温度がおよそ40~50度ほど上がります。そして、体が温まるにつれ症状が悪化、掻痒感が増していきます。
日差しを浴びることで発症する「日光性蕁麻疹」
これは日光被曝が原因で起こるもので、日光にさらされた皮膚部に膨疹が現れるのが特徴です。症状が出てから日光を避けると、およそ1~2時間程度で消えますが、夏の強い日差しを受けることで発症してしまうので、出来るだけ日差しを避ける必要があります。
また、似た症状に「多形日光疹」というものがありますが、こちらの場合は発疹が数日間持続するという違いがあるため、鑑別する必要があります。やはり夏は日焼止めなども利用して肌を守って下さい。※日焼止めの塗り忘れにはニュートロックスサン等の飲む日焼止めなども有効です。
これはアレルギー性の1つで、主にサバなどの生魚が起因する場合が多いです。特に夏場は食材の鮮度が低下しやすく、食材が痛めば痛むほど発症しやすくなり、普段魚などでは出ない人も発症する危険性があります。
食物性蕁麻疹含むアレルギー性蕁麻疹は30分以内で症状が現れ、15分程度で治まりますが、繰り返しアレルゲンを取り込むことで、肥満細胞が活発になり慢性化する恐れがあるので注意が必要です。
以上のように、様々な種類がある蕁麻疹から身を守るためには、日頃から皮膚は清潔にするなどのケアを心掛け、発症した際にはその時の状況を 記録し、何に当てはまるのか知る必要があるといえますね。